【論語と算盤】渋沢栄一の哲学を学び、日々に活かす【書評】

おすすめ本

「論語と算盤」は日本実業界の父と言われる渋沢栄一について、彼の講演内容をまとめた書籍です。
テーマは「ビジネスと道徳
「仕事で成果を出すことも大切だが、それ以上に1人の人間として正しい行いをするかが重要である」というメッセージがあります。
本書を読むことで、一見矛盾してみえる「論語」と「算盤」の意味もまた違って感じることができると思います。
普段の仕事はもちろん、日々の生活にも役立つエッセンス多数です。

どんな本?

・渋沢栄一の講演会などでの口述を抜粋して掲載している
・現代語訳10章構成 各章さらに細かく項目に分かれていて読みやすい(各項2〜4ページ程度)

【メッセージを端的に言うならば】
「資本主義の追求でみんなビジネスにおける利益にばかり目がいってませんか?」
「道徳を大切にして仕事をしなさい」

この本で学べること

ビジネスにおいて忘れてはいけない「人としての在り方」が学べました。(自己啓発書に近いイメージです)
仕事をしているとどうしても「利害」や「お金」が絡む部分は避けることができないと思います。
そんな状況においてそれらを優先するあまり、「人として正しい行いなのか」がおざなりになってしまった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん綺麗事だけで全てがうまくいく仕事はないと思いますが、忙しい日々の中でふと立ち返ることも大切だと本書を読んで気づかされました。
自分が今やろうとしていること、あるいはやったことは人として正しい行いだっただろうか」と問いかける時間が少しでも取れるよう意識して仕事に取り組んでいます。

どんな人におすすめか

どんな人にもおすすめできると思います。
特に社会人の方や、これから社会人になる学生の方にぜひ読んでいただきたいです。
多くの有名企業の経営者からも推薦されており、読んで損はないはずです。

印象に残った箇所 3選

一喜一憂することなかれ

得意なときだからといって気持ちを緩めず、失意のときだからといって落胆せず、いつも同じ心構えで、道理を守り続けるよう心掛けていくことが大切である。

「現代語訳 論語と算盤」 渋沢栄一 守屋淳=訳 第1章 処世と信条 得意なときと、失意のとき(P41)より引用

日々の生活の中、仕事もプライベートも含めどちらかというと一喜一憂しがちな私にとって響く一文でした。特にここで言う「得意なとき」は物事が何をやってもうまく運ぶような期間だと思いますが、たしかに油断があったり、そこから足元を掬われるような経験もありました。調子が良い時って、細かい注意力が散漫になってしまうことが多いと思います。
反対に「失意のとき」は何もかもをネガティブに捉えてしまい、そのままどん底に落ちたままという感じでしょうか。不調の中にもきっと良いことのきかっけがあるはずなのに、見落としているのは損だなと思います。
このような感じで常日頃から感情の波が激しいと、確かに疲れてしまいますよね。
得意のときも失意のときも、浮き沈みすることなく自分の感情を一定に保つことの重要性を痛感しました。

些細なことこそ大切に

およそどんなに些細な仕事でも、それは大きな仕事の小さな一部なのだ。

「現代語訳 論語と算盤」 渋沢栄一 守屋淳=訳 第2章 立志と学問 自ら箸を取れ(P49)より引用

私は本書を社会人になってから読みましたが、それもあってか響く一文でした。
普段仕事をしていると、「なんで自分がこんなことをしなきゃいけないんだ」とか「この仕事に意味ってあるのかな」と感じる機会も少なからずあると思います。私はしょっちゅうこんな気持ちになります。
でもそんな時に「この作業にもきっと意味があって、どこか大きな仕事の一部となっているはずだ」と考えれば、もう一息頑張れるのではないでしょうか。
もちろん完全に意味のない仕事など存在しないと思いますし、どんな作業であっても回り回って誰かのためになっていると思います。頭の中では理解しているつもりだったこの概念が論語と算盤の中で言語化されていて、とても腑に落ちたことを覚えています。
物事は捉え方次第で如何様にも変えることができます。ぜひ今までは意味を感じなかった仕事も、自分の考え方を変えることで意味のあるものにしていきましょう!

誠実に努力を続けることが、価値のある人生に繋がる

成功や失敗といった価値観から抜け出して、超然と自立し、正しい行為の道筋にそって行動し続けるなら、成功や失敗などとはレベルの違う、価値ある生涯を送ることができる。

「現代語訳 論語と算盤」 渋沢栄一 守屋淳=訳 第10章 成敗と運命 成功と失敗は、自分の身体に残ったカス(P220)より引用

ここもすごく響いたのですが、言うは易く行うは難しで個人的にはまだまだ成功失敗軸の価値観を抜け出せないなと痛感する日々です‥
本の中でも、成功と失敗というのはあくまで結果の1つであってそれは残りカスに過ぎない。そこを追い求めるのではなく、日頃の行いが人として正しいかを確かめ、正しい道への行動を続けることに意味があると書かれています。
物事の結果が成功であれ失敗であれ、「そこに至るまでの過程における自分の行動は人として正しかったのか」を問うことが大切だと改めて痛感しました。
確かに、一見うまくいったように見えることでも、実は陰で誤魔化していたり、嘘があったりするとどうも気持ちはスッキリしないですよね。逆に失敗と言われるようなことであっても、正々堂々というか、真っ直ぐに取り組んだ結果であれば自分の中で納得して次に進めることが多い気がします。
行動を起こすにあたって、「人として正しいかどうか」を問い続けることが重要ですね。

Before After

BeforeAfter
「こんなことしても意味ないでしょ‥もっと大きい仕事したいなあ」「今大きい仕事をしている人も、最初は小さいことから積み重ねてきたはず。今ある仕事を完璧にこなしてやろう」
「自分さえ良ければOK」「自己中心的な態度は人として正しいだろうか。家族がこの自分を見たらどう思うだろう」
絶対成功させなきゃいけない仕事だったのにうまくいかなかった。もうダメだ」「一時の成功失敗に囚われ過ぎないようにしよう。悪かった点を反省して、また次トライしよう」

まとめ

渋沢栄一の「論語と算盤」について紹介してきました。
当たり前のことかもしれないけれど、多忙な日々の中で忘れてしまいがちな「道徳」の大切さに改めて触れることができます。
もし興味があれば、ぜひお手に取ってみてください!

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