「いつやるか?今でしょ!」でお馴染み、東進ハイスクール講師の林修先生の著書「林修の仕事原論」
テーマは「仕事との向き合い方」
生きることと仕事をすることは密接に繋がっていて、仕事から向き合うことを避けて生活を送ることは不可能に近い。であればもっと仕事について真剣に考え、取り組まなくてはいけない。
そんなメッセージを感じる本でした。
林先生が仕事において心掛けていることや価値観などが紹介されていて、面白く読むことができます。
どんな本?
・4パート構成 各パートそこから項目に分かれる形で37講のテーマを収録
・仕事に対する向き合い方、対人関係、自己管理などをテーマにズバッと考えを提示
・林先生流のプレゼントの選び方や女性とのコミュニケーションなども公開していて面白い
・2016年出版(新書) 全173ページ
【メッセージを端的に言うならば】
・「仕事」が人生に占める割合は大きい、だからもっと真剣にそれについて考えたほうが良い
・自分の適性が活かせる仕事を見つけて、「勝てる」フィールドで戦おう
この本で学べること
仕事に対する考え方、対人関係を潤滑にするためのヒントを学ぶことができます。
どんな人におすすめか
・社会人(仕事が順調な人も、ちょっと悩み中の人も)
・今の仕事を続けるべきか迷っている人
・対人関係で悩みがある人(特に他人と自分の考えの違いに苦しんでいる人)
印象に残った箇所 3選
仕事に対する責任とプライドを持つ
その分野が自分に適性があり、勝てる場所だと認識し、その技術やサービスに対して払われるお金に責任を取る。責任をとることに対してプライドを保てる。
青春出版社 林修「林修の仕事原論」PART1 仕事といかに向き合うか(p22) より引用
好きなことを仕事に生きていける人はほんの一握りだと思います。その好きなことだって、仕事になればやがて嫌いになってしまうかもしれませんよね。(例えばプロ野球選手など、引退時にそんなコメントをしている姿を個人的にはよく目にします‥)
そんな中で林先生は自分が勝てる分野、得意な分野に生き場所を見つける重要性を伝えています。
そこに「好きか嫌いか」の軸は存在しません。あくまで自分が得意かどうかで考えています。
誰しも「なぜか人より上手にできること」があるのではないでしょうか。
例えば資料作りが上手な人やパソコン作業が早い人、人当たりが良い人、細かいところに目がいって気になってしまう人‥
それぞれの得意分野を活かせる仕事は存在すると思いますし、たとえ自分が好きなことではなくても、客観的に見て得意なことであれば、そこで成功できる可能性は高いのではないでしょうか。
もちろんそれが自分にとって度を越す苦痛であれば話は別ですが、「あんま好きではないけど、なんか周りよりできるんだよな」と思うものに目を向けて見るのもありかもしれません。
結果を出してこその努力
結果が出なければ「私は努力した」なんて言えません。朝から晩まで働いているのに成果が上がらないなら、努力する場所を見直す必要があります。
青春出版社 林修「林修の仕事原論」PART1 仕事といかに向き合うか(p53)より引用
少し厳しい言い方かもしれませんが‥その通りだと痛感した言葉です。
何かを努力することはあくまで結果に至るまでの過程であり、そこに繋がらないのであれば意味を成さないということですね。
たとえ結果が出なかったとしても、「この方法で頑張ったけど結果には繋がらなかった。ではまた違う方法を試してみよう」と考えて、頑張る方向を切り替えることが大切なのではないでしょうか。
元プロ野球選手の王貞治さんも、
「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない。」
という言葉を残しています。
仕事として報酬をもらう以上、「期待された結果を出すこと」に強いこだわりをもっていたいですね。
相手の価値基準でモノを考える
結局、自分を物差しにせず、相手から見た世界はどんなものだろうかと常に相手の立場に立ち、相手の基準で考えることが大切なのです。
青春出版社 林修「林修の仕事原論」PART2 必ず結果を出す人の「対人力」(p76)より引用
「相手の立場に立ってモノを考える」一見当たり前ですが、実践するのが難しいことだと思います。
特にこれについては仕事に収まらず、日常生活の色々なことに当てはまるのではないでしょうか。
対人関係におけるミスコミュニケーションは多くの場合、「自分を物差しに判断したこと」に起因するのではないかと思います。
私自身も、人からされたことに対して自分の主観で判断して「あの人から〇〇された。だから〇〇に違いない」と安易に決めつけてしまうことが少なくありません。
ですがきっと相手にも事情があったりしますし、(仕方ない状況だったり、あるいはちょっと最近嫌なことがあったり本当に色々あると思います)背景に何があるかなんて他人にはわかりようがありません。
である以上、自分の物差しですぐに判断せず、相手の立場に立って考える時間を少し作ってみるとよいかもしれませんね。
これまでの経験上、「ん?」と思うようなことがあった時にはまず一旦自分の感情から離れてみて、
なぜ相手がそんなことをしたのかできる限り相手になりきって考えてみることが解決に繋がります。
そうすると「〇〇さんは今こんな状況だったんだっけ、だからこういう判断になったのかもしれないな。自分の考えが至らなかったかも。」といった結論になることも多いです。
人は想像以上に相手の立場でモノを考えていないのだなと痛感します‥私も意識的に取り組んでいることの1つです。
Before After
Before | After |
「仕事なんてお金のためだし、楽にこなせばオッケー」 | 「この仕事で給料をもらっていることを考えたら、テキトーなことはできないな。もう少し自覚をもって頑張ろう」 |
「うまくいかなかったけど、頑張ったことに意味があるよね」 | 「頑張ったことはよかったけれど結果が出ていないことは認めよう。 次は結果に拘って、そのために努力しよう。」 |
「なんであの人はこんなことするんだろう、理解できないわ」 | 「あの人にも何か事情があるはず、そういえばあの人は 〇〇の立場だったな‥色々大変なのかも。 自分でなんとかできないか考えてみよう」 |
まとめ
今回は林修先生の著書を紹介しました。
講師らしく明快な語り口で痛いところをズバッと突いてくる内容に私は刺激を受けました。
もし興味がある方がいらっしゃいましたら、ぜひ手にとってみてください!
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